気持ちと親子の会話

うまく言えない気持ちに、親子で言葉を探す

悔しい、悲しい、もやもやする。大人が決めつけず、話す・描く・休む選択を残した、日常の気持ちの伝え方を考えます。

まずは、ここから

気持ちの名前は、正解として教えるより候補として差し出してみます。「悔しい感じ? 残念な感じ? ほかの気持ちかな」と聞けば、子どもが言い直す余地を残せます。

理由を聞く前に、起きたことを確かめる

作っていたものが崩れて泣いているとき、「どうしてそんなことをしたの?」では、まだ説明しにくいかもしれません。「崩れちゃったね。今は話しにくい?」と、見えている出来事から始められます。

まず本人や周りの人の安全を確かめ、話すか、少し休むかを選べる間をつくります。すぐ笑顔になることを目標や評価にしないようにします。

大人の予想を、答えにしない

「怒っているんだね」と決める代わりに、「怒った気持ちもある? 残念な方かな?」と聞けます。「どっちでもない」と言われたら、その答えを受け止めましょう。

友達が好きでも今日の遊びは悲しかった、発表が終わってほっとしたけれど失敗は悔しい、ということもあります。ひとつの気持ちにそろえたり、よい気持ちと悪い気持ちに分けたりしなくてもかまいません。

話す・描く・休むから選ぶカード

次はHabitoチームが考えた日常用の例です。全部を埋めたり、私的な気持ちを提出したりするための課題にはしません。

  • 近い言葉:悔しい/残念/さびしい/よくわからない/自分の言葉で言う。
  • 伝え方:話す/絵にする/少し休んで後で話す。
  • 今してほしいこと:聞いてほしい/一緒に考えてほしい/安全な場所で少し休みたい。

気持ちを受け止めながら、行動の限度を伝える

「嫌だった気持ちは聞けるよ。人をたたくことは止めよう」と、気持ちと行動を分けて伝えられます。安全で話せる状態になったら、困ったときに助けを求める言葉を一緒に考えます。

話した内容をきょうだいの前でからかったり、ごほうびの条件にしたりしないようにします。つらさが続く、日常では抱えきれない、安全が心配といった場合は、学校や適切な専門家の支援につなげてください。

よくある質問

気持ちの名前を間違えてしまいました。

「違うふうに考えていたね。あなたの言葉で教えてもいいよ」と言い直せます。大人が一度で正解するより、子どもが自分の表現に直せることを大切にします。

毎日、気持ちを書かせてもよいですか?

本人が使いたい形かを相談し、書かない・見せない選択も決めます。明るい答えを書くことや、個人的な話を見せることをポイントの条件にしないようにしましょう。

参考資料と補足

新潟県の家庭教育資料とAAPの家族の対話に関する資料を背景にしています。カードと言葉の例はHabitoチームの提案で、診断や治療のためのものではありません。

ガイドの編集方針